ちゃんなるぶろぐ

エンジニア5年生🧑‍💻 オライリーとにらめっこする毎日。

【5分でわかる!】「BRAIN DRIVEN」(青砥瑞人)

読み終えるまで約5分

どうも、ちゃんなるです。

今回紹介するのはこの本!

『BRAIN DRIVEN』

この本の得られるもの

哲学や心理学の知識と、著者の専攻する神経科学』の知識を組み合わせることで発見した、『実生活に役立つ知識』が得られます!

神経科学とは、「神経系を、細胞や分子の構造から紐解く学問」のことで、とても新しい分野として近年注目されています。

この本の概要

神経科学』により発見した『実践的な知識』を用い、一般の人々、特にサラリーマンが持つ悩みに対してアプローチをします。

その悩みは次の3つです。

  1. モチベーション
  2. ストレス
  3. クリエイティビティ

本記事では、上二つのモチベーションとストレスの内容を紹介します。

MOTIVATION

①モチベーションとは

広辞苑での意味は次の通りです。

  1. 動機を与えること。動機付け。誘因。
  2. 物事を行う意欲。やる気。「_を高める」

本書での定義は次の通りです。

  • 行動を誘引する直接的な体内(脳内)の状態を認識した状態のこと (=モチベーション・メディエータを認識した状態のこと)

モチベーション・メディエータとは、行動を誘引する直接的な体内(脳内)の状態のこと

それに対しモチベータがあり、これは行動を誘引する視点となる間接的な原因のこと


???(難しい…

モチベーション・メディエータは例えば、ドーパミンのような脳内ホルモンが分泌してる状態のことを指します。

モチベータは自分をやる気にさせてくれる物事、例えば好きな音楽や漫画のシーンなどを指します。

要するに、何かしら間接的な要因によって体内(脳内)に変化が生じ、それによってモチベーションが出るということです。

②モチベーションを神経科学で語る

書籍より:図04 神経科学的欲求五段階説

5段階の欲求では、下のものから優先されます。

私たちがモチベーションと言っているのは、上の2つ『高次機能系』『学習系』です。これらを適切に機能させるには、その下3つの欲求を十分に満たしておくことが必要です。

規則正しい生活をする・健康的な食事や睡眠をとるというのは脳の高次機能を働かせる前提になるのです。


では、モチベーションを高めるには次に何が必要でしょうか?

それは実行力と継続力です。

それぞれには、ドーパミンノルアドレナリン、βエンドルフィンといった脳内分泌物が関係してきます。ここではこれら脳内分泌物の説明は省きます。

書籍より:図07 モチベーションの4タイプ

この図の④の状態が、モチベーションが高まっている理想の状態です。

④の状態に身を置くためには、簡単に言ってしまうとドーパミンノルアドレナリンの2つが必要です。

ドーパミンを出すには、期待やワクワク感が必要です。何かを予想したり、仮説を立てたり、期待したり。

ノルアドレナリンを出すには、適度なストレスが必要です。挑戦しがいのある仕事に向き合ったり、締め切りに追われたり、適度に監視されたり。

ドーパミンにより行動が促され、ドーパミンノルアドレナリンにより集中力や記憶力が高められます。ここである困難を乗り越えることができると、達成感を感じてドーパミンがβエンドルフィンという快楽物質を誘発します。このβエンドルフィンは私たちに多幸感を与えてくれ、今向き合っている作業に対する継続力を高めてくれます。


まとめると、期待を感じて行動し始め、その行動の中で困難やストレスを感じることで集中力が高まり、その行動における達成感を感じたときに「もっと続けたい」という多幸感が生まれる、ということです。

③モチベーションをマネジメントする

ここでは、本書に書かれていた『モチベーションを高めるポイント』の中から3つを紹介します。

①フィードバックと相手との関係性

前提としてフィードバックは重要です。フィードバックがあることにより、自分の行動が目的通りか否かを判断でき、達成感を感じることにつながるからです。達成感を感じることはモチベーションが高まることです。

ただし、「誰から得るか」が非常に重要です。普段から相手と信頼関係を築くこと、フィードバックをもらえるような関係になっておくことを意識しましょう。


②自分の脳で決断する

指示された通りに動くだけでなく、その中で疑問や仮説を持ちましょう。疑問や仮説は間違っていても構いません。実体験との差分が大きいほどドーパミンが出るので、疑問や仮説を持つこと自体が有益です。上述した通り、ドーパミンはモチベーションに必須の脳内物質です。


③「根拠のない自信!」を大切にする

過去の挑戦と、挑戦から得たものにより「挑戦は価値があることだ!」と脳が学習した結果です。

新たな挑戦に向かう原動力になるので、「根拠がないからやめよう」とは思わずに行動に移しましょう。根拠のない自信はモチベーションです。また、行動した結果何かしら有益なフィードバックが得られた場合、それもモチベーションになるのです。

まとめ

  • モチベーションの定義
    • 何かしら間接的な要因により体内(脳内)で変化が起き、その変化を認知した状態のこと
  • モチベーションの出し方
    • 期待する、予測する(そして何かしらフィードバックを得る)

「モチベーションを高めたい!」という方は本稿の内容を参考にしてみてください!

STRESS

①ストレスの原理

神経科学では下記の3点でストレスを定義します。

  1. ストレス:ストレスメディエータの発露を認識した状態
  2. ストレスメディエータ:ストレッサーにより導かれる脳内、身体内での変化の総称
  3. ストレッサー:間接的刺激のこと(内部要因と外部要因)

噛み砕くと、ストレスとは、何かの刺激に触れた時に脳内or身体内で何かしらの変化(主に脳内物質が分泌)が起きて、それによって生じるものであるということです。

前回の記事で、我々の脳は常に期待・予測をしているとお伝えしました。そうすると、何かしらの外部または内部のフィードバックとの差分が生じます。

一般的には、この時の差分がネガティブの場合にストレスを感じます。

期待・予測の水準は人によって違います。それは過去の体験や記憶などに由来します。そのため、同じようなフィードバックを受けたとしても、それをストレスと感じるかどうかには個人差があります。

②ストレスの必要性

ストレスは悪者扱いされることが多いでしょう。しかし、メリットもあります。

それは、適度なストレスにより、集中力が向上することです。ストレスを感じると脳内でノルアドレナリンという物質が分泌し、この物質が集中力を高めてくれます。

著者は『いいストレス』『悪いストレス』があり、それを次のように説明しています。

  • 『いいストレス』:やりたいこと、やってることから受けるストレス
  • 『悪いストレス』:やりたくないこと、やる意味がわかってないことから受けるストレス

「ストレスは敵!」と思うのはやめ、ストレスにはメリットもあることを認識しましょう。

③ストレスへの向き合い方

  • ストレス解消手法を複数持つ

例えば、ある場所に行く、あるものを食べる、ある人に会う、話す、ハグをする、運動する、音楽をきく、、、、。手法が多ければ多いほど、ストレス解消がしやすくなります。

  • 成功の前にあるストレスを学習する

何かを達成した際は、幸せを感じるとともに、その過程で経験した辛い体験や感じたストレスを思い返しましょう。これをすることで、脳が「達成感や幸せの手前にはストレスがあるものだ」と学習します。これにより、次に似たような状況になった際のストレス耐性が高まるのです。

  • 高すぎる期待値・予測値をコントロールする

先ほど、「ストレスは期待・予測と実体験の差分(のネガティブ度合い)により生じる」とお伝えしました。そのため、期待値や予測値を低く設定することでストレスを生じにくくすることができます。過度に周りに期待をしすぎないようにしましょう。

まとめ

今回は、主に次の3つのことを強調してお伝えしました。

  1. ストレスは期待・予測と実体験の差分(のネガティブ度合い)により生じること
  2. 適度なストレスは必要であること
  3. ストレス解消方法やストレスを溜めないような考え方について

まず私たちはストレスを感じないということは不可能です。

しかし、ストレスを感じることはメリットもあるのです。

ただ、ストレスを溜めることはせずに解消しましょう。また、ストレスを学習することや自分の期待値・予測値をコントロールすることでストレスを感じにくくすることも可能です。「ストレスは悪者ではない」と認識した上で、ストレスを溜めないことも意識しましょう。

書籍情報

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  • 【書籍名】BRAIN DRIVEN
  • 【著者名】青砥瑞人
  • 【出版社】ディスカバー・トゥエンティワン
  • 【出版日】2020年9月25日