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どうも、ちゃんなるです。
今回紹介するのはこの本!
『Sleep, Sleep, Sleep』
私たちは、人生の3分の1もの時間を睡眠に消費します。
睡眠は、私たちの生活とは切っても切り離せない重要な行動の1つです。
たくさんの時間を費やしていますが、そのメカニズムって知りませんよね?
睡眠はとても大切です。
本書は、
- 睡眠の仕組み
- 睡眠を正しくとる方法
- 睡眠を適切に摂らないとどんな悪影響があるか
これらついて、最新の研究をまとめたものになります!
この本から得られるもの
科学的根拠に基づいた睡眠に関する知識。
睡眠は、私たちの健康・知能・感情をコントロールしています。
適切な睡眠には、多くのメリットがあります。
ただ「長時間寝ればいい」というのは間違いです。
適切な睡眠とは何かを知り、日々の生産性や健康を増進させましょう!
著者紹介
(出典:https://sv.wikipedia.org/wiki/Christian_Benedict)
著者は、スウェーデン・ウプサラ大学准教授のクリスティアン・ベネディクトさんです。40歳中頃らしいですが、若々しく見えませんか?適切な睡眠をとっているからですかね!笑
1976年、ドイツ・ハンブルク生まれ。スウェーデン・ウプサラ大学准教授、神経科学者、睡眠研究者。キール大学の栄養科学修士課程を修了。リューベック医科大学で神経内分泌学を研究、博士号を取得。2013年よりウプサラ大学の教壇に立つとともに、同大学の睡眠研究を牽引。
(引用元:クリスティアン・ベネディクト | 著者ページ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準)
この本の3つの要点
①科学者がそろって「絶対寝るべき」と言う理由
②睡眠の「すごい効果」を全部受け取る
③いい睡眠は「最良の薬」
①科学者がそろって「絶対寝るべき」と言う理由
ひとことで言うと、寝ないと不健康になり、生産性が落ち、感情が不安定になってしまうからです。
逆に言うと、睡眠をとることで、
- 病気のかかりにくくなる
- 集中力が上がり記憶力、判断力が研ぎ澄まされる
- ストレスにうまく対処し、衝動を抑えることができる
ということになります。
本書では結論、1日7〜9時間寝るべしと書かれています。
(*例外はある:ショートスリーパー、ロングスリーパーの人は、これよりも短く/長く寝る必要がある。これらは遺伝的な要素が強く、少数派である。本稿ではこれらの人については踏み込まない。)
睡眠は、4ステージで1サイクルを構成します。
また、寝ている間はこのサイクルを繰り返しています。
1サイクルは90分〜120分程度。
サイクルを構成するステージは、以下の通りです。
・第一ステージ:最も短い。睡眠全体の5%に当たる。
・第二ステージ:浅い睡眠。睡眠紡錘波(*詳細は省略)が出る時間。運動能力が身につく時間。
・第三ステージ:深い睡眠。成長ホルモンが分泌する時間。最も回復する時間。記憶が定着する時間。
・第四ステージ:レム睡眠。浅い睡眠。夢を見る時間。
良質な睡眠とは、このサイクルをしっかり回すことです。
そうすることで、各ステージで起こる効果が高まります。
サイクルをしっかり回すためのポイントを端的に示します。
・高GI食品や油物を寝る前に食べないようにする(*炭水化物を夜食べると睡眠の質が上がる研究結果はある。)
・食事は7時〜19時の間に済ませる
・毎日同じ時間に寝る→起きるを繰り返す
・日中(できれば午前中)に日光を30分以上あびる
・運動をする(寝る3, 4時間前には終わらせる)
「寝ても疲れが取れないな…」
と感じる人は、上記のポイントを満たさない生活をしてませんか???
毎日の睡眠習慣を見直し、どれか1つでも実践してみましょう。
②睡眠の「すごい効果」を全部受け取る
良質な睡眠によって得られる「すごい効果」には、記憶力Up、運動能力Up、ストレス低減、認知症リスク低減などがあります。
ひとつずつ簡潔に説明します。
・記憶力Up、運動能力Up
記憶は脳内のシナプスの結びつきです。
睡眠をとることで、シナプスの結びつきが整理されます。
重要な結びつきは保存し、重要でない結びつきは削除されて次の記憶のために解放されます。
記憶は主に二種類あり、それは「宣言的記憶」と「手続き記憶」です。
宣言的記憶は、言葉で覚えるものです。
例えば、「1853年にペリーが率いる黒船が来航した。」といった出来事や、英単語のようなものが該当します。
要は勉強の記憶ですね。
宣言的記憶は、深い睡眠時に定着します。
手続き記憶は、体を動かして覚えるものです。
例えば、スポーツ、裁縫、車の運転、、、などなどです。
手続き記憶は、浅い睡眠時に定着します。
・ストレス低減
レム睡眠によってストレスを処理します。
「イライラすることがあっても、寝たら忘れてる。」
こんなことありませんか?
これは睡眠中に脳がストレスを対処してくれたおかげです。
ストレスを感じると、脳の扁桃体という部分が活性化し、イライラや不安といった感情を発生させます。
こういった感情により、私たちはときに衝動的な行動を起こします。
例えば、「カッとなって暴言を吐いてしまった…」や「やけ食いしてしまった…」のようなことですね。
睡眠をとることによって、扁桃体の過度な活性化を抑制することができ、ストレスによる衝動性を抑えることができます。
・ 認知症リスク低減
睡眠によって脳内の老廃物を搬出します。
老廃物には、アミロイドβや活性酸素があります。(*他にも色々あるが省略)
アミロイドβは、アルツハイマーの原因と考えられているタンパク質で、これは一晩寝不足になるだけで5%も発生量が増えるそうです。
活性酸素は、細胞を酸化ストレスで傷つけるものです。
これにより細胞が老化したり、細胞が損傷を受けることでがん細胞に変異したりする場合があります。
睡眠の効果ってすごいと思いませんか?
睡眠は、誰しも平等にとれます。
しかも無料。笑
眠らない選択肢はありませんね。
③いい睡眠は「最良の薬」
良質な睡眠をとることによって、スリムになる、免疫力Up、糖が溜まらない体になる、強靭な心臓になるといったメリットがあります。
・スリムになる
適切な睡眠は、肥満の予防になります。
睡眠不足は、翌朝の熱産生量を20%低下させる研究結果があり、これは睡眠不足によってカロリー消費量が減ってしまうことを意味します。
カロリー消費量が減ることで、脂肪が燃えにくくなり、痩せにくくなるのです。
また、睡眠不足は、食欲を刺激する「グレリン」というホルモンを過剰に分泌させ、満腹を知らせる「GLP-1」というホルモンの分泌タイミングを90分遅らせるのです。
これはすなわち、睡眠不足によって食べる量が増え、満腹をなかなか感じにくくなることを意味します。
・免疫力Up
適切な睡眠をとると、「T細胞」や「ナチュラルキラー細胞」といった体内の細胞の活動が活発になります。
T細胞は、免疫を司どる働きをします。
ナチュラルキラー細胞は、悪性腫瘍の原因となる悪い細胞を除去する働きをします。
要は、病気の予防になるのです。
・糖が溜まらない体になる
適切な睡眠をとると、2型糖尿病の予防できます。
2型糖尿病は、生活習慣病のひとつで、よく悪い食習慣が原因だと言われます。
しかし、睡眠不足もかなり影響しています。
適切な睡眠により、体内のインスリンの働きが正常になり、2型糖尿病の予防、病気の進行を遅らせることになるのです。
・強靭な心臓になる
睡眠中に、損傷を受けた心臓のタンパク質が、新たなタンパク質に入れ替わります。
これによって、心臓が適切な働きを保っているのです。
しかし、睡眠不足ではこれが行われず、心臓に負荷がかかり続けてしまいます。
それにより、心臓疾患に繋がってしまうのです。
睡眠時無呼吸症候群というものがあります。
これは、寝ている間に呼吸が一定時間停止し、それにより心臓に負荷をかけてしまうことです。
睡眠時無呼吸症候群になっている人は多く、特に肥満体質の方に多いです。
よくない生活習慣が睡眠時無呼吸症候群を引き起こすのですが、これは自分一人では気づけないのが難点です。
同居人に「寝ているときに呼吸止まっているよ。」と言われたり、他の生活習慣病を持っている方はぜひお医者さんに相談してください。
まとめ
まず、「寝ましょう」。
ここでのポイントは、できる限り毎日同じリズムで、7〜9時間寝ることです。
なかなか寝れない…という方は、日中に野外で運動して日光を浴びるように!
外に出れない方は、窓際に座るだけでも多少効果はあると思います。
睡眠のメリットは多い、多すぎます。
記憶力Up、集中力Up、ストレス低減、認知症リスク低減、肥満防止、免疫力Up、心臓病リスク低減などなど、、
しかも無料…笑
とらない手はありませんね。
この記事は簡単な要約です。
より深く知りたい、他の内容も気になると思う方は、ぜひ本書を手にとってみてください!
書籍情報
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Sleep,Sleep,Sleep [ クリスティアン・ベネディクト ] 価格:1,650円 |
【書籍名】Sleep, Sleep, Sleep
【著者名】クリスティアン・ベネディクト, ミンナ・トゥーンベリエル
【出版社】サンマーク出版
【出版日】2020年12月9日頃
【ページ数】239ページ